たぶん恋、きっと愛




「雅ちゃん…謝っちゃおか」


引きつった笑顔を浮かべ、逃走を諦めた鷹野の腕から、雅が取り上げられるように消えた。



「やああぁぁっやだ怖い高い怖い怖いっごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」


勢いをつけて肩に担ぎ上げるままに、逆さまになった雅が悲鳴を上げた。


「鷹野!あとは聞いとけ!宇田川!後で電話する!雅!うるせぇ!!」


そのままリビングから出ていった悲鳴が、凱司の部屋のドアが閉まってすぐ、聞こえなくなった。




「……宇田川さん、あいつ…どこまでやっちゃうと思う?」


仕方なさ気に廊下を見やった鷹野は、改めて冷めた紅茶を勧めながら呟くように訊いた。



「……彼女の為です」


煽るように紅茶を一息で流し込んだ宇田川は、複雑そうに眉をひそめると、僅かに俯いた。