「で、お前が気になったのは前と後ろ、どっち側だ?」
「どっちもです」
さらりと答えた雅が指差したのは、宇田川の下半身。
途端吹き出した鷹野を恨みがましく睨んだ宇田川が、耐えきれないとばかりに立ち上がった。
「これを!! ベルトを外そうとしたんですよ!?」
シャツを脱がしておいて、こっちまで手を掛けるなんて、凱司さんはどういう教育をなさってるんですか!!
「俺か!?」
いまだ笑い止まない凱司が、突然向けられた矛先に、慌てた。
「…お前の刺青が、そんなとこまでに入ってんのが悪い」
「……凱司さんの右足…内腿は、見せられたんですか?」
不貞腐れた様子で呟いた宇田川に、ぴくりと反応したのは、凱司だけではなかった。
「…右足?」
「…馬鹿。見たがるな」
「…」
「駄目だ!」
凱司は、苦しそうに笑い続ける鷹野を睨み付け、雅の体を投げ捨てるように鷹野に押し付けた。

