たぶん恋、きっと愛





「とにかく、雅をどうこうするなんて気は更々無いから、そんな躍起になるな」


凱司がそう、苦笑混じりに言った時。

閉めたカーテン越しにもハッキリと。

青白い閃光が、走った。
地響きのような、低い振動。




「……雷、ですね」

窓を振り向いて呟いた昌也に、弾かれたように鷹野が。

立ち上がった。



「雅ちゃんの部屋、まだカーテンつけてない…!」


走り出す勢いでリビングを飛び出した鷹野に驚いて凱司を見れば。

凱司もまた、眉間に深くしわを刻み、ちっ、と舌打ち、した。



直後に。


地面と窓とを叩きつけるように、激しい雨が、降りだした。