(お店で働いてるんだから、当たり前っちゃ当たり前かぁ)


などと、心の中で自分で納得。


にしても素晴らしい変貌だ。



強い風に煽られ、長い前髪から涼しげな切れ長の瞳がちらりと覗く。

中性的な佇まいに、ついつい見とれてしまう。

ずっと見てたら目が合うなんて容易にわかることなのに、いざ目が合うと、びくっとあからさまな反応を取ってしまい、慌てて目を逸らす。




そんなぎくしゃくしてる私をよそに、彼はいきなりガシッと私の両肩を掴んできた。


「あのさっ」


風にかき消されそうな声で呟く。