「ありがとうございました。またお越しくださいね」


かすれ気味の柔らかく明るい声色は、優しい笑顔と共に安心感を与えた。

また必ず来ようと思った。




「ありがとうございましたー!」


背を向けた時、私が帰ることに慌てたのか、今まで姿がなかった男性の早口気味の声が奥から聞こえた。


驚いて振り返ると、そこには何故か、何故か、あの彼がいた。




塚田航基が。