灯りの元を辿るように見上げると、アンティーク調の小ぶりなランタンが、私の目の前に飛び込んできた。 ドア付近に吊されており、四角い箱のような形をしていて、窓のように白い格子状の枠で囲まれたガラスの中で、キャンドルが優しく揺れ動いていた。 見た目は小さいのに、とても明るい。 一瞬にして穏やかな気持ちにさせてくれる。 視界いっぱいに広がる橙色は、初めて見るのに懐かしい。 目を瞑るとさらに胸いっぱいに温もりも感じる。 どんな暗闇さえも柔らかく照らしてしまうような…。