駅を出て気になる細い路地へと向かうと、それ程時間も経っていないのに、いつの間にやら陽は低く沈み、辺りに影を作るようになっていた。 空も深い海のような暗い青色へ。 街灯はあるものの、ほの暗く慣れない道を進むのは、さすがに少し不安に感じた。 急に風を切って颯爽と通り過ぎて行った自転車を、追うように後ろを振り返る。 マフラーが冷えた風で煽られた。 あっと言う間に角を曲がった自転車。 反射的に心臓が落ち着かない。 各住宅の窓から暖かな灯りが見える。