それから家に帰っても、私の頭の中から彼の不思議な光景は消えず、四六時中悶々とさせた。 …リスの絵。 ちょっとだけしか見れなかったけど、確かにすぐにそれだとわかるほど上手く書かれていた。 絵のタッチは雑なものでは決してなく、まるで少女漫画のように可愛いらしい感じ。 まさか、彼には乙女チックな趣味が? 休みがちなのもそれと何か関係が? 勝手な妄想が膨らむ一方で、テスト勉強もしていたがやっぱり身が入らなかった。 脳裏に鮮明に浮かぶのは妖しく微笑んだ彼の顔。