「おー。いいよ。んーと、ここをこうして…」 「まじか!…おお~すげぇやっぱすげぇ!!お前まじやべぇ!神だわ~、サンキューな」 半ば強引に頼まれつつも、あっという間に教えると、再びさっきの作業に取りかかる。 (え、早くない?…今ので本当にわかったのかな、谷君) 「にしても、さっきからずいぶん熱中してるよね」 芽衣子にこそこそと耳を近づける。 「うん。あ、頭抱えた。何か悩んでる感じです」 私達は盗み見しながら、小声で実況中継風に話すようになっていた。 かなり、怪しい二人だ。