「…本当は、俺だってすげー寂しい。ずっと続けてきた店閉めるのも、こぐまとバカ言えなくなんのも。すげー寂しい。Lampでいつも楽しそうに笑ってるお前見て、本当に店好きなんだなって思った。学校では見ないような顔だったし、子供みたいにはしゃぐし。こいつおもしれーって。そんでひょっとしたら、何か抱えてんのかなって思って。だから、もっと楽しませてやれねーかなって、色々考えたりしてるうちに気づいたら、もっとこぐまのこと知りたくなって、好きになってた。少しでもこぐまの力になれてたんなら、よかった」
初めて学校をサボり、帰りにLampに寄り、彼が「こぐまらしくない」と言ったあの日、私は正直むっとした。
何にも知らないくせにって。
彼は気づいてくれていたから。
気に掛けてくれていたから。
そんなことを言ってくれたのだ。



