夜空にランプ



その理由はなんとなくだけど、すぐわかった。



「多分、星を枠の中に入るようにして覗くんじゃないかな。だって、星が宝石でできたランプだったらいいなって、私もそう思うもん」


「いい考えだな」





ドーマーから空を見上げると、月明かりに紛れて、瞬きがない星を一つ見つけた。


惑星らしきその星を枠の中に収めるようにして、空っぽのランタンを親指と人差し指で支え、空に伸ばす。



キャンドルもドーマーの側に移動させ、窪んだ両壁に向かい合うようにして二人で座った。




妖精の女の子の気持ちが、よくわかる気がした。


今までいつも一緒にいた大切な人との、突然の別れ。





星を一つ一つ辿る度に、伝えなきゃいけいないことが浮かび上がり、星は一際輝きを増す。