まだ、少し時間はある。 寂しい顔なんてまだしちゃいけない。 そう思って、私はぐっと堪えた。 今にも彼の胸に飛び込みたい、前までは絶対考えられなかったそんな衝動さえ浮かんでしまう、おかしな気持ちもそっと隠して。 完成させたパズルの絵。 それは、銀色の羽根を持つ男の子と金色の羽根を持つ女の子が、沢山の煌く星の中を手を取り合い、飛んでいる姿で、二人とも本当に穏やかな笑みをしている。 絵本で見た最後の印象的な1ページそのものだった。 私はその絵を目に焼き付けるように、しばらく見つめていた。