声を押し殺していたが、ずっと彼は震えていた。
私の肩に涙が落ちているのがわかった。
私達のただならぬ様子を悟った看護師から、今後のことはまたじっくり決めようと説得され、入院準備もするために今日は一旦帰宅することとなった。
私もそのまま塚田君の家に寄り、準備や家周りの仕事を手伝った。
お互い話さないまま、黙々と作業していると、奥から彼の丁寧な話し声が聞こえてきた。
恐らくしばらく店を閉めるための作家さん達への連絡だろう。
キッチンでたまっていた洗い物を片付けていると、電話を終えた塚田君が隣にきて、洗ったお皿を拭いた。
「わりーな」
「ううん。できることなら何でもするよ。遠慮なく言ってね」
「…本当に、何でも頼んでいいか?」
「もちろん!塚田君とリンコさんにはいつも面倒かけちゃってるし、力になりたいからさ」
「あのさ…」
なぜか歯切れが悪く、言いよどむ。



