おでこにでこピンをくらわし、いたずらな笑みを浮かべる彼。
「ひど~、なんか騙された…」
「ははははっ、期待した?」
「べっつに期待なんか、してませんけど」
と、ぶすったれて言ってみたものの、本当はちょっと期待していた。
この間のほっぺのことがあったから多分余計に。
(ここで素直に甘えたら、何か進展したのかな…)
どうしたって気恥ずかしさが勝り、強がったりふざけたりして、ほんの少しの後悔が残る。
彼は私の上からどくと、ごろんと横に寝転がった。
「うーん…」
猫がくつろぐように、伸び伸びと横たわる。
彼には緊張というものがないのだろうか。
ましてや彼女とベッドの上にいるというのに。
耳まで真っ赤にしてことが嘘のようだ。



