「う~、まただぁ」 「芽衣子本当に弱いね~」 しょんぼりして肩を落とす芽衣子に、トランプをまとめながら有紗が言った。 「ねー今度席替えっていつかな」 ふいに芽衣子が私の方をちらっと向いた。 「テスト、終わった後じゃないかな?」 「そっかー」 視線を落とした顔には、トランプで負けただけではないような不安の色が見えた気がした。 「何何?どしたの、今の席嫌なの?」 トランプを片付け終わった有紗が私達を交互に見る。