付き合う、という実感は正直なかったりする。
今までのように冗談ばっかり言い合っているし、むしろ激しくなっているかも。
あの夜のことが嘘のよう。
もっとも、いきなり関係が変わることのほうが嫌だけれど。
「塚田君てさ、その…いつから私のこと、好きだったの?」
「あー…、ふふ。さあ、いつからだろうなー?」
お店の営業終えた後、パズルを進める合間に聞いた。
「またそうやって…はぐらかす」
「おっ!やっと見つかったぜー、ここ攻めよっかな」
「もー…、聞いてる?」
パズルの方に夢中になっている彼にむすっとし、広げられた沢山のピースを、ぼんやり眺めながら適当に手に取る。



