自信が持てないことの方が多いけど、好きなものは譲れない。 雑貨屋さんもその一つ。 そのことが自分にとっての支えでもあったから。 もし、それさえも自信が持てなくなったら、本当の自分を見失ってしまうかもしれない。 赤とオレンジのチェックのマフラーを巻き直すと、足にぐっと力をこめながら教室まで歩いた。 ――――休み時間。 有紗の席に芽依子と集まってトランプをしていた。 ババ抜きで負けたのは芽衣子だった。