夜空にランプ



「げほんっ…だから、俺が好きなのは、熊谷。お前だよ。いい加減気づけよ、バカ」


「ウソだ」


「なんでここでウソつかなきゃなんねぇんだよ」


「塚田君が好きになる人は、もっともっと大人っぽい人だよ。ありえないよ」



涙は止まったけれど、何だかもう頭が真っ白になっていた。


自分が言う言葉さえも現実味をおびていないような。


まるで夢の中で話しているような…。




「そんなのお前が決めることじゃねーだろ。熊谷はどうなんだよ。好きなやつ、誰なんだ」


そう言って、つかんでいた肩から手を静かに離した。




「……目の前にいる」