「えー?すごい夢あっていいじゃん。私よりファンタジー好き」
「…言うなよ?」
ギロリと睨む。
「わかった。言わない!」
(せっかくいい話してくれてたのにな。…何かかわいいけど)
「その話、大場君も知らない?」
「うん」
「そっか。わかった。誰にも言わない」
お店のことは大場君も知っていたし、芽衣子にも教えて、秘密ではもうなくなっていた。
(誰にも、言わない…。秘密はやっぱりドキドキする)
びっくりするくらい欲張りな自分に気づく。
もっと塚田君を知りたいという思いと、彼の特別な存在になりたいという思い。
ちょんまげ姿だって、私だけが知ってると言ってくれたけれど…。
強い欲が、鳴り止まない残響に触れて拍車をかける。
(止まらない…)
「塚田君て、今好きな人いる?」



