どこか影があって、妖しい危うい表情をしたり、いい加減に見えて、でも実は懐が深くて真面目で。
忘れられない揺らぎをくれる。
今はさらにそこに残響が鳴り響く。
ずっと鳴りやまない音。
胸が軋む…。
「神話のこと、リンコさんから聞いたんだ」
「あの、絵本のやつか。俺さ、小さい頃本当に夜空に光ってる星とか、宝石のランプの光だと思ってたんだ。笑うだろ?」
「そうなの?それだけ好きだったんだね」
「…うん、好きだった」
リュックをどけハンモックにごろんと寝転ぶと、彼は独り言のようにくぐもる声で話した。
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