「いや、父さんの趣味だったから。どうぞ入って」
塚田家のセンスには度肝を抜かれる。
私の想像なんてちっぽけなもの。遥かに超えていく。
部屋の中に入ると、雑貨屋のナチュラルカントリーな雰囲気はそのままで、ハンモックがあったり、木製ながら緻密に作られた船の模型が窓際に飾られていたり、秘密基地をそっと加えている、そんな遊び心があった。
男の子の部屋って散らかっているなんて、勝手なイメージを抱いていたけど、彼の部屋は全くそんなことを感じさせない。
飴色に広がる床、腰の高さまである白い板壁は、ペンキがところどころ剥がれ、味わいを与えている。
8畳はあるだろか、白い壁が光を蓄えながらゆとりと穏やかさを広げる。
外から見た屋根から出ている小さい窓はドーマーという名称らしい。
ハンモックには、贅沢にも通学に使っているリュックが乱雑に置かれてあった。
「これだろ?さっき言ってたの」



