「はい、できたよー」
「げっ、これ書くかー?最悪」
学校ではほとんど無表情だけあって、ぎょっとした表情が見られて得した気分。
私が塚田君の絵を真似ながら必死に書いたのは、アトリエで作業するときのあのちょんまげ姿だ。
「はぁ~りゅうちゃん達いなくてよかったー」
いつの間にか二人は移動し、芽衣子の席で笑い合っていた。
「え、大場君あのちょんまげ見たことないの?」
「ああ。そういえばこぐまだけだな、家族以外でアトリエ入ったの」
(わ、わ、私だけ!)
唇を噛み、すごく嬉しいことが顔にでないように、無理やり痛みを与えた。
「ん?どうした?変な顔して。あ、元からか」
「うっざ!」



