傷は癒えないかもしれない。 また傷をつけたりつけられたりするかもしれない。 それでも、見せ合った涙の分が遠くなった私達を近づけてくれた。 本音の言葉と涙だ。 どんなに酷いことされても、二人を嫌いになることはできそうにもない。 何でなのか、わからないけど。 そんな確信だけは感じていた。 チェックのマフラーをはずして、昼を少しすぎた空の下を自分のリズムで歩いた。