「じいちゃんは木工が得意だったんだ。ばあちゃんは布小物を作って、雑貨屋で二人の作品を売るようになって、お父さん達もレジン小物を作って…。それからなのかな、ハンドメイド作品も置くようになったのは。…両親は俺が小学生の頃に死んだ。じいちゃんも二年前に」
淡々とそう話すも、伏せた目にはやはり辛い過去が宿って見える。
「…今ばあちゃんと二人だけになっちゃったけど、なんつーか、やっぱり店は継ぎたいって思ってて。…てか、俺ばっか話してごめん」
「ううん。何も知らなかったのは私のほうだね、この間はごめん!」
私は頭を下げていた。
悔いて仕方ない。
恥ずかしい。
「あ…、もう気にしてねーから。大丈夫だからさ」
「だって、私、好きなことして充実してる塚田君のことが羨ましくて、だからあんなこと。自分のことしか考えてなかった…。本当にごめん。」



