アロマキャンドルは、ホルダーの中から星や月、花などのシルエットを描き、小さいながらも存在感を放つ。


スポットライトのように照らされる雑貨は、いつもと変わらないはずなのに、まるで違う顔を見せる。


ビーズや天然石、ガラス玉やシルバーといった、装飾が施されたアクセサリーなどの華奢なネックレス達は、宝箱からこっそり見つけたかのような感動さえ覚える。




あっという間に別世界だ。



「スペシャルナイトは常連さんだけ招待して、貸切にしてるんだ。ゆっくりしてって」


見惚れていると、横でそう囁くようにして告げた塚田君は、先客のいるカフェスペースへと去っていった。



常連というだけあって、とても親しげに客と話す彼。