「使いかけでごめんな、でもさっき出したばっかだから、まだ大丈夫だと思う」
「ありがとうございます!まだ全然温かいです」
とても嬉しかった。
先輩が帰っていった後、もっと一緒にいたいと思った。
まともに誰かと会話したのも、なんだか久しぶり。
先輩にとっては、また常識的な振る舞いの一つにしかすぎないのかもしれない。
そうだったとしても、くれたカイロは優しい温かさに満ちていて、掴まれた手首は心をくすぐった。
また、玉城先輩にドキドキしてしまった。
でもすぐに熱は冷めてしまう。
いつまでも温かい場所には、いられない。



