先輩は私の隣に来て、見ていたアルバムを覗き込んできた。
(ち、近いんですがー!)
「見ますか?どうぞ」
先輩にアルバムを差し出すと、指先に先輩の手が触れた。
「あ、ありがとう、…くまちゃん手冷たいね」
「そうですか?冷え性なんです私」
「ひょっとして…ここにずっといた?」
「い、いえ?」
間近で玉城先輩は見つめ、問い詰めてきた。
視線を泳がせる隙も与えないほどに引き付ける、凛々しく大きな黒目は、しっかり私を捉えている。
「これ、使ってな」
私の手首を掴んだかと思うと、自分のポケットを探り、それをポンと私の手に乗せたのは、ほのかに温かいカイロだった。



