「今日も荒井は欠席か」
朝のホームルーム、担任の教師が独り言のように呟く。
廊下側でひそひそ声が聞こえる。
私はぼんやり窓の外を眺めていた。
最近は冬晴れが続いていて、申し分ない程に日当たりが良い。
一学年の教室は四階。
ここから見える景色は、高層マンションやビル街といった、都内にありふれた無機質なもの。
自然を感じられるものを探すなら、空に浮かぶ雲やたまに通る鳥くらいだった。
それでも、窓際にいる今の自分にとっては気晴らし程度にはなっていた。
芽衣子があの日から休み続けて今日で三日目になる。
担任も詳しい理由を説明していない。



