そんな中で芽衣子が無理に笑っているのは明確だった。
無理することなんて一つもないのに。
わかっているからこそ余計に胸が痛かった。
この日の体育の授業は午後だったため、昼食を食べた後着替えを済ませる予定でいた。
ところが、ご飯を食べてる最中から芽衣子の様子が少し変なことに気づいた。
「芽衣子?どうかした?お腹痛いとか」
さっきからどうも俯いてばかりなのだ。
「…実はさ、体育着がなくて」
「え、忘れたの?急いで借りに行かなきゃじゃん」
「じゃなくて。…ないの」
「それて、なくなったってこと?」
「…多分」
誰にも聞こえないように小さく話す声は、今にも消えてしまいそうな程。
張り詰める緊張感が走った。



