そう言って、彼はパンッと手を合わせながら私に頭を下げた。 「わかった。大丈夫。言わない」 長いこと彼の言葉を待っていたような気がして、やっと自分も声を出せて肩の力が抜けた。 「よかった。お店のことは話すと長くなるんだけど、いつでも来ていいから。あ、休みは…ころころ変わるからそん時は」 「ホント?また、来てもいい?」 彼が言い終わるよりも先に私はそう言っていた。 「ん?そりゃもちろん」 きょとんとしてからすぐににっと口角を上げ微笑んだ。 あの休み時間に見た時と同じの。