和紗の話をきいて智香子が和音の方を見ると、和音が笑顔で頷いていた。
「そうだったの。なんか前より今の方が2人ともステキね。
やってることは汚そうなのに楽しそうで輝いてる。」
「はぁ?汚そう・・・って。」
「くっ・・・はははは。じゃ、智香に社長にでもなってもらおうかな。」
昨日のことも忘れてしまいそうなくらい和音がリラックスして話すのを見て、智香子は学校へ行く準備に走っていき、出かけていった。
「やっぱり兄弟だな。彼女と話しているおまえは和之に似ている。
だから彼女は戸惑っているのが手に取るようにわかる。」
「迷惑な話なんだけどね。菜の花の絵の少女の正体を知ってしまったし、僕としては暮らしにくくなった。」
「そうか?ものすごく距離が縮まった気がするけどな。
俺はとても悔しい・・・そんな空気だった。」
「ま・・・き、さま!何を知っている?どこまで調べてるんだ?
俺にも何かしているんだろう!!!犯罪だったら訴えるぞ。」
「ま、待て!待てって。やってないから。
和音は不器用だけど、俺の弟も同然だと思ってるし力になるよ。
智香ちゃんくれればな。」
「おまえってやつはぁーーーーー!!!!」

