どうにか こうにか 開かないものだろうか… と、試行錯誤する少年。 「…。あきらめよう」 早く終わらないかなぁ…。と小さく呟いた。 「今日は、デジタルライター見れないな…」 そうため息をつき 不意に 扉の曇り硝子が割れて欠けている部分から、外を覗いてみた。 「?」 赤黒い夕暮れの空間に 横たわる何かと その手前に 白い大きな犬が一匹。