――コツ、コツ、コツ、コツ… 次第に足音は 遠退いて行った。 まだ 誰も見つかってないのだろうか。 「みんな、見つかってないのかな…?」 境内の中に居る限り 外の様子はつかめない。 そういえば… 用を足しに行った少年は未だに帰ってこない。 「様子、見に行ってこようかな」 そう 呟いて 少年は静かに立ち上がった。