「……――早くいくぞ」 「へっ?」 「ここ、周りの視線が痛い」 ふと周りに目を向けると、確かに近くの席に座る女の子たちが目をハートマークにして魁一のことを見ていた。 魁一ってどこにいても目立っちゃうんだよね……。 多分それは、魁一にオーラがありすぎるせい。 カッコいい彼氏がいるのって……なんだかすごく大変かも。 「だね」 あたしは慌てて席を立つと、魁一の背中を追いかけた。