「あーー、クソっ。黙ってねぇで何とか言えよ!!」 「あっ……えっと……――」 「お前、俺のことますます嫌いになっただろ?」 「えっ……?」 「顔に書いてあるから。俺のことが大っ嫌いだって」 あたし、思ったよりもちゃんと演技できてたのかな……? 好きっていう気持ちがバレないように、必死で隠してたの。 ねぇ、魁一。 あたし、大っ嫌いなんかじゃないよ。 本当は……ずっと魁一のことが……――。