「俺の家」



至極簡潔に、そう言われ。



……え、い、家!?家って……



「辻宮の!?」


「そんな驚くか」



思わず、また大声を出した私に、苦笑す
る辻宮。



だって、理解出来ないんだもん。



どうしていきなり、家?もしかして私、
なんかやらかした??



辻宮家に差し支えるなにかをしでかして
しまったんじゃ……!



一度思うとそれは止められず、どんどん
ネガティブな思考に侵略されていく。



そしたら、辻宮がクスッと笑って。



「すごい百面相だぞ、お前。何を考えて
んのか知らねぇけど、大したことじゃな
いから気にすんな」


「え、お、お咎めとかじゃないんですか