【洸side】
とさっと、左側に軽い負荷を感じた。
「え…っと…雪姫さん…?」
僕の声に応じる声は返ってこない。ふわりと香るのはリンゴの香り。
すーすーという寝息が左肩よりも少し下で聞こえる。
寝顔を見たくて少し身体を動かすと、彼女の身体が傾いだ。思わずその細い身体に手を伸ばす。
「危な…かったです。」
そっと肩を抱き、あまり身体を動かさないように彼女の寝顔を盗み見る。
食べている時とは違う、少しだけ幼い顔がそこにあった。やっぱり可愛くて綺麗ではあるけれど。
ほのかに香るリンゴの香りが鼓動を早めていくのが分かる。
抱いた肩に少しだけ力を入れ、本当に少しだけ引き寄せる。今日はそんなに寒くはないけれど、暑くはない。暖かい方が寝心地だって良いはずだ。
そんなくだらない理由を並べ立てて、彼女の方に少し身体を寄せた。そしてゆっくりと空を仰ぐ。
「…どうしたら、あなたは微笑んでくれるんでしょう?」
今のところ、僕が見た彼女の笑顔はあのリンゴを食べている時のものだけだ。それ以外といえば、今日は頬を染めて照れた時の顔を見ることができた。…やっぱり僕は彼女の笑顔が見たい。手っ取り早いのは〝食事〟だ。でも彼女は人前で食事をするのが嫌だという。…何故なのか分からない。
―――だってあんなにも美味しそうに食べるというのに。
「一生懸命考えていたら、眠くなってしまったんでしょうね、きっと。」
時間が欲しいと彼女は言った。それは多分、答えようとしてくれているからだ。
「人生で初めての一目惚れです、雪姫さん。
そしてあなたの色々な表情を見てもその想いは冷めません。
…だからもっと、あなたの想いを知りたいんです。」
眠る彼女にそっと呟く。
そして僕も彼女と同じように瞳を閉じた。
とさっと、左側に軽い負荷を感じた。
「え…っと…雪姫さん…?」
僕の声に応じる声は返ってこない。ふわりと香るのはリンゴの香り。
すーすーという寝息が左肩よりも少し下で聞こえる。
寝顔を見たくて少し身体を動かすと、彼女の身体が傾いだ。思わずその細い身体に手を伸ばす。
「危な…かったです。」
そっと肩を抱き、あまり身体を動かさないように彼女の寝顔を盗み見る。
食べている時とは違う、少しだけ幼い顔がそこにあった。やっぱり可愛くて綺麗ではあるけれど。
ほのかに香るリンゴの香りが鼓動を早めていくのが分かる。
抱いた肩に少しだけ力を入れ、本当に少しだけ引き寄せる。今日はそんなに寒くはないけれど、暑くはない。暖かい方が寝心地だって良いはずだ。
そんなくだらない理由を並べ立てて、彼女の方に少し身体を寄せた。そしてゆっくりと空を仰ぐ。
「…どうしたら、あなたは微笑んでくれるんでしょう?」
今のところ、僕が見た彼女の笑顔はあのリンゴを食べている時のものだけだ。それ以外といえば、今日は頬を染めて照れた時の顔を見ることができた。…やっぱり僕は彼女の笑顔が見たい。手っ取り早いのは〝食事〟だ。でも彼女は人前で食事をするのが嫌だという。…何故なのか分からない。
―――だってあんなにも美味しそうに食べるというのに。
「一生懸命考えていたら、眠くなってしまったんでしょうね、きっと。」
時間が欲しいと彼女は言った。それは多分、答えようとしてくれているからだ。
「人生で初めての一目惚れです、雪姫さん。
そしてあなたの色々な表情を見てもその想いは冷めません。
…だからもっと、あなたの想いを知りたいんです。」
眠る彼女にそっと呟く。
そして僕も彼女と同じように瞳を閉じた。



