お姫様の作り方

…だとしたら、あたしは本当に最低だ。
本当の本当に学校の王子様的な存在である灰吹優馬くんに向かって、すごく失礼なことを言ってしまった。
それに、せっかく拾ってもらったガラスの靴もまた落とした。



でも、いらなくなんかない。



「返してください!」

「だからーいらないから落としたんでしょ?」

「そんなこと言ってない!掃除してたら落としちゃっただけで…。」

「1回落としたくせに大事にもできないで何言ってんの?」

「…それはっ…あなたたちには関係ない!」


あたしはドアをバンバン叩きながらそう言った。建物自体は古いくせに全然壊れてくれない。


「つーかうるさいし。ちょっと黙っててくんない?こんなものに熱くなるとかうざいし。行こ行こ。」

「うん。」


足音が遠ざかっていく。
…だめだ、このままじゃ。なんとしてもここで食い止めないと。


そう思って倉庫中を見回す。すると一つだけ小さく開いた窓を見つけた。


「…もう、どうにでもなれ!」


外靴を両方とも脱いで、何に使う台かは分からないけどとにかくその台の上に上がって、顔がギリギリ出るくらいの高さの窓の前に立つ。


「…当たって。お願い!」


そう願って、右手に力を込める。
まずは1投目。あ、惜しい!


「な、なに!?」

「飛んできたんだけど!?」


2投目。これがラスト。


「当たれっ!」

「い、痛いんだけど!」

「あの子投げたの!?」


なんとか一人の女の子の足に当たった。…顔はギリギリ、なんとか見えた。