オレのことなんでどうでもいいのか?


そう思うと



ヘンゼルは



「上等だ!
こんな家出てってやる」



と叫んでいた





「あ、ヘンゼル!」



グレーテルが止めるが

その声は届かず


バンッと扉が閉まる



「お母様!」


「放っておきなさい。いずれ戻ってきます。」




母はというと新聞を読みながら、あくまでも冷静…







「…お母様、逆さまですわ。」



スッと新聞の方向を直す



「……」



…冷静

でもないようだ