それは 昼食のときに起こった 貧乏な生活のため 満足に食事を摂れないことはヘンゼルもわかっていた しかし、いざお腹を空かせ昼食の皿を見たとき 乗っかっていたのは小さなパン一枚 しかも母の皿を見るとそこには三枚のパン 食べ盛りのヘンゼルにとってこれほど腹立たしいことはない そうして近くにあった花瓶を投げてしまったという訳だ