埋めなくても、埋められてももう妃絽が幕末に生きる彼らの元に行けることはもうない。 そのことに気付き、妃絽は暴れるのを止めたのだ。 「妃絽、最近疲れてるみたいだね。気晴らしに夏樹と夕飯の買い出しに行って来てくれ」 齋はいきなり掴み掛かって来た妃絽を責めるようなことはしなかった。 それどころか、彼は疲れているだろう妃絽を心配し、気晴らしの為の買い出しを頼んで来た。 「…はい」 妃絽は齋から五千円と買い物リストを受け取ると夏樹と共に、買い出しに出かけた。