照れながらはいと答えた。

見知らぬイケメンを目の前に何て暴露だ。

「気を付けた方がいいですよ。」

その人がオレンジジュースを差し出す。

「あ、はい。すいません、とんだ迷惑を・・・」

不快にしてしまっただろうな。

あたしが余所見をしていて悪かったのに

この人人の心配までしてくれてる。

「そういうことじゃなくて。」

ふわっと生暖かい風が吹く。

サラリと靡くその綺麗な髪に釘づけになる。

イケメン、定義がっ!!

「はい?」

「いや、何でもない。」

首を傾げるとその人がもう一本のオレンジジュース

の砂を落としてあたしの腕に収めた。

「あの、ここの公園ってブランコありますかね?」

「どうだろう?俺はここに来たのが今日初めてだから。」

そ、そうだったのね!!

てっきりこの辺に住んでる大学生さんかと・・・・

「それは失敬。」

「・・・・・フッ」

ええっえええ!?

笑われたよ。

何か、変なこと言ったかねあたし?

そして、その笑み拝見したかった。

謎の美青年の素顔見たかったぜ。

逆光なんてドンマイ過ぎるだろう!!

「それじゃあ、」

何か笑われたのが少し恥ずかしくなって

苦笑いでお別れを告げる。

結局、最後まで素顔が見れなかった。

「・・・・・きっと、また会うことになる。」

そんなことを言っているとは知らずに

早く兄ちゃんたちのところに戻ろうと

道を引き返した。