もうすぐ、学校か。
不良メンバーズとまた変わらぬ学校生活
の日常が舞い戻って来るのか。
そういえば、よっちゃんは宿題を無事
終わらせることが出来るのか?
心配だな。
宿題なんて忘れて遊んじゃってるんじゃないか?
9月に入ったらしばらくは何もないんだっけ?
いや、マコ君と田中の文化祭だ。
約束通り潜入大作戦決行しなきゃだよね。
10月には家の学校が体育祭あって、
11月の初っ端も文化祭をやるので行事盛りだくさんだ。
その間にも何だかんだあるのかもしれない。
何せ、不良メンバーズと一緒だとゲームで
すら一大イベントになってしまうのだ。
ジュースを三本両腕に抱える。
落っことさないようにしなきゃ。
ふふんふんふふっ~♪
兄ちゃんに職場に安心してつい鼻歌が
陽気になっていたと思う。
小鳥が木に止まっているのを横目に
していて余所見をしていた。
だから、見知らぬ人とぶつかってジュースを
落とした時はあたしが何という失態をと思った。
「ご、ごめんなさいっ。」
お怪我はありませんかとぶつかった相手を気に
すると逆光に輝きその人の顔がよく見えなかった。
でも、サラリとした髪に口元の微笑み。
茶色で透き通る髪は悪魔1号とは大違いで、
言葉を失うほどのイケメン現るだった。
「いえ、こちらこそ余所見をしていて。」
声のトーンもイケメンを窺わせる感じで
逆光が悲しい限りだ。
素顔を見ることが出来ないなんてこの立ち位置
最悪じゃないか!!
「オレンジジュース好きなんですか?」
あ、2本もオレンジジュースだったのを
知られて少し恥ずかしくなった。

