アイツがひーちゃんの傍に居るからお前は
安心して自由の旅に出かけたのは知ってる。
頼りになるヤツだし、信頼に置けるヤツだって
ことは俺も保証出来る。
それなのに、アイツは俺にさえ何の断りもなく
勝手に消えた。
「違うよ、確かに2年前はずっと夜も眠れなく
なるほど心配したけど、大和も居たからひーちゃん
は1人暮らしにも不自由してないって聞いた。」
「じゃあ、どういう意図で戻ってきた?
お前が帰って来なきゃならなくなるほどのこと
が起きたってことだろ?」
力なく脱力する目の前の透真。
「俺が聞いたのはここ2・3年前でさ、
多分遅かったんだよ。」
「ちゃんと理解出来るような説明しろよ。」
お前の家が厄介なのは多少知ってる。
それで、お前がどれだけ考えたのかも
近くで見て来たんだ。
「俺はひーちゃんを幸せにしたい。」
昔からそればっかり言うのを聞いてきた。
「だけど、ひーちゃんは多分自分の幸せとは
正反対なことをする。」
7年もの間が今の透真を作り出したのか。
少し大人びたのか、思案することが出来たのか。
「俺はただ兄ちゃんと父さんが話してるところ
見ちゃってさ・・・」
悲しそうに鳩を見つめる透真はだいぶ大人っぽく
なったのかそうでないのか?
「 のことは信じてる。アイツしかひーちゃんを
幸せに出来ないって前にも思った。
でも、アイツが居ない今状況が変わった。」
何もかもが遅かったという透真。
「ひーちゃんに何かあるのか?」
透真の可愛い妹であって、アイツの一番
大事な子であるはずのひーちゃん。
俺だって可愛いと思ってる。
自分の妹みたいに思ってる。
紗友梨の大事な親友だからよりあの子は
可愛がってきた。

