それでも、そこは本人にしか分からないのだ。
確かに内面はダディイケメンだ。
顔は本当に恐ろしいほどですけどな。
「俺も髪切ってもらおうかな~」
兄ちゃんが外見を気にしている!?
ちっとも気にしてなかったですよね!!
前は髪が伸びても自分でチョキッと切って
失敗してもガハッと笑ってたのを見たことある。
その容姿で勿体ないにもほどがあるでよと
思ったが敢えて何もツッコミ入れなかった。
「穂香さんに話したいことあってさ~。
ひーちゃんのことよく世話になってるし、
ひーちゃんのこと聞くには穂香さんが一番
落ちついて聞けるからねぇ~。」
やっぱり、それが目的か!!
素直に髪が伸びたことにはちっとも
興味はないのだろうね。
全く折角母さんから良い遺伝子貰って
申し分ないぐらいのビューティさなのに
元がこうだと勿体ないね~。
「聞いてみようか?」
修平君はこう見えてすごく優しい子です。
冷酷少年とか言ってごめんなさい。
そして、兄ちゃんにこう見えて懐いてます。
修平君のたまに見せる笑みにキューンとして
和んでいると玄関からドタドタ音がして3人で
リビングのドアに凝視する。
「透真、お前いきなり帰国するとか聞いてない。」
その3年ぶりに見た真君はこれまた男に男が磨きかかって
サユの兄ちゃんであるものだからこそそのシャイニー
フラッシュのような美しさに眩暈がしそうだった。
「あっ、ひーちゃん久しぶり。」
ハニカムと王子様さながらの美貌で殺しにかかってくる。
「真君、ぶっー」
久しぶりですと言おうとしたら鼻血を出してクラッシュした。
お久しぶりに来ました鼻血さんが舞い上がっていつもより
多めの血を噴射したのであった。
「「ひーちゃんっっ」」
修平君だけが冷静にティッシュを探すのであった。

