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今回の主役は陰ながら出しゃばっているオカメインコ

こと師匠と呼ばれる立花家に出入りする厄介な鳥だ。



まず、何故か立花家次男である透真の肩に常日頃

張り付いて離れない。

これには、深い訳があったのだ。

皆さんも気になっていたはずです。

何故、いつの間にか居候してんだよと。

出会いは透真が鳥かご掃除をしている時のこと。

やけに視線を感じると思いつつも彼はいつも視線を

浴びていたいという性格かあまり気にしなかった。

それが、師匠には少しいやだいぶ腹を立てた。

気付けや、この鈍感男とずっと思っていた。

そうなのだ、師匠は透真に気付いて欲しかったのだ。

だからこそ、どうにか気を引かそうと師匠は考えた。

まずは、インコ協会でも有名なインコ舞踊を踊って

注目を集めることにした。

しかし、透真はそれに気付くこともなかった。

むしろ、師匠の方には一度も見向きもしなかった。

それに火が付いたのか、師匠は頑張った。

次に注目を浴びようと透真の頭上を飛んでみた。

だが、これも失敗に終わった。

何故なら、お昼休憩の時間になったからだ。

12時ピッタリに部屋を出て行ってしまったのだ。

※まだ、掃除途中です。

あんにゃろ、掃除途中にしよってからに!

後で、戻ってきたらド突いたる。

無視なんてさせるかい!!

絶対に服従させたるんや。

密かに、打倒透真への思いを燃やしておりました。



――――――――因みに、その頃の透真は・・・


「ほらほら、藤永!ひーちゃんが俺のために作った

愛妹弁当だ!!このために俺は汗を流して頑張った。」

「日和ちゃん、料理上手だね。」

「いいっすね、透真君羨ましいっす。」

「俺の妹は全然何もしないんだよな。」

「俺のところもだぜ、日和ちゃん見習って欲しいわー。」

仕事仲間に愛する妹がせっせと作ったキャラクター弁当を

見せびらかして居たのである。