「だけど、あんた勝つとちょっと嬉しそうなのよね。」
「えっ、そうかな?」
「ほら、あんたってそういう性格じゃない。」
「勝つと嬉しいのは普通だ。」
「だけど、あんたいつもポーカーフェイス
だからにらめっこした後の嬉しそうに
口元緩めるところが可愛かったなとは思ったわ。」
「そ、そんな馬鹿な!」
「お陰で、あんたとにらめっこしたいっていう
男をシメるの大変だったわ。」
「わ、わわ!」
「大体、ナオだってあんたとにらめっこ
して負けることに満足そうだったじゃない。」
「そうだっけ?」
「あんたの貴重な表情がね見たかったんじゃないの?」
―――――――・・・・・
「あわわっ、よっちゃん引っ張るな!」
「ずりーぞ、美男。」
「ヒヨリン、俺に伝授して!」
「よっちゃんは、無表情似合わないと思う・・・」
「美男からヒヨリンを奪還しろ!!」
「「「おうっ!!!」」」
「あの、俺とひーちゃんで将棋やってたんだけどな。」
「もっくん、ドンマイ!」
「あ、さーちゃん。」
「村田のヤツ、あたしにコキ使うなんて何様よ。
シバいてやったわ!!」
「あー、サユリン。」
「ナル君、プリン貰ってきたわよ。」
「プリンッ!!」
目を輝かせるナルのエンジェルフェイスに
癒し効果をもらったサユはゴタゴタしてる
不良メンバーズの輪に居る日和を見て笑った。
「ねぇ、あの子どうしたの?」
ストンっと座るサユにもっくんが苦笑いを浮かべる。
「にらめっこの話で盛り上がってるんだよ。」
プリンを美味しそうに頬張るナル。
「あんたの分もあるわよ。あの子がよく言うんだもの。」
それを羨ましそうに見てた千治にプリンを投げつけるサユ。
「ぎゃああ、サユちゃんが来てるではないか。」
そこに慌てて不良メンバーズを押し退ける
豪腕の持ち主がやってきた。

