Hurly-Burly3 【完】


そりゃ、ワニと戦ったりライオンの群れと

戯れたりゾウと草原を駆けめぐったりした

ような写真は送られて来るものの実質何が

あったんだとツッコミたくなるような写真ばかりだ。

結局、兄ちゃんは午後から約束を取り付けたらしい。

真君も休みの日で家に居るとのことだ。

休みの日に騒がしい兄ちゃんが行くことになって

真君はどっと疲れることは間違いない。

「真とはしばらく会ってないんだよなー。

手紙は毎日欠かさず送ってたんだけど、

返事は一度も来なかったな!!」

送れなかったんだと思うぞ。

あたしも送れなかったもんよ。

大体、旅してる兄ちゃんの居場所が

分かってたまるかだよ!!

「兄ちゃん、真君に嫌われたらどうする気だよ・・・」

もう真君は絶対に心が広い人決定だよ。

こんな兄ちゃんと友達やってけるとか

あたしは絶対に無理だ。

速攻で逃げ出すな。

「えー、それはないよ。

真、俺のこと好きだもんっ。」

その自信はどこから来るのですか?

何故、そうポジティブになれるのか

あたしには理解が出来ない。

そして、そのだもんっていう口調やめろ。

イラっとするんだよっ!!

「真君に同情する。」

自意識過剰な兄ちゃんに言われてますぜ。

「ひーちゃん、真のこと好きなの?」

ちゃぶ台返ししたい気分になったので

リビングのテーブルを思いっきり兄ちゃん

に向かって返してやろうと思ったら全力で

止めにかかられた。

「ち、違うならいいんだよ。」

「これ以上失望させないでくれる?」

兄ちゃんは冷や汗を浮かばせながら、

テーブルを元に戻してジョセフィーヌ

と顔を見合わせて顔を真っ青にしていた。