――――さて、今回注目の主役は我らは女王こと

紗友梨姐さんのお話です。

いつも本編主役の妄想ばかりのちょっと頭の可笑しい子

の親友でありながら、学校1のマドンナさん。

その容姿は全ての男をひれ伏せるのも夢じゃない!

夢じゃないよ!さーちゃん。


栗毛の髪を靡かせてバレーをする姿は、

勇ましくみんなが釘付けになる。

教室で板書をしている姿はとても様になっている。

「日和、消しゴム貸して。」

「いいですとも、お使いなさいな。」

あらら、姐さん。

今日はどうしちゃったのかな?

※このナレーターは日和ではなく、作者が

語っています。

珍しくも、妄想してる子に消しゴムを借りた。

ノートに数式がずっしりです。

これは、引っかかってますか。

「あ、サユ。ここミスがあります。

計算ミスですね。公式はあってますから見直して

見てくださいね。」

おっと、妄想する子からのアドバイス。

これは的確と言えますね。

何せ、彼女は全国トップクラスの実力を持つ

天才美少女という異名を持つとか何とか。


そして、休み時間がやってきた。

穏やかな教室でその姿を一目見ようと来るもの

の数は教室の廊下を埋め尽くすほど。

これが、通常の光景となっているが、入学当初は

収まりきれないほどの人で廊下の通行規制がかかった

とかそうでないとかいう伝説を持っている。


「サユリン、お菓子食べる?」

今日もキューティー可愛いナル君の声に頷きながらも、

先ほど間違った問題を解き直し中の姐さん。

いや、しかし彼女はしっかり者なんです。

妄想する子をしっかりサポートしている実力の

持ち主の彼女もその実態は意外な素顔を持っている。

誰にでも二面性というものを持っていますからね。