それは冬の日の出来事。
乾燥の厳しい季節のある一コマ。
わいわい朝から騒がしい教室での数名の女子
が集まってガーリートーク中とヤツをしていた。
―――――その日は、日直で日誌に天気マークを
書いて絶妙な位置に書けたことに喜んで居た。
それにしても、冬の寒さにドン引きだ。
暖房ついてるけど、この時期の女子高生は
寒さ対策に悩まされるのである。
スカートの下に穿いてある毛糸のパンツは
神の領域に入る代物だ。
「日和、何してるのよ?」
えっ、これはインクが出なくて裏技を・・
「ぎゃああ、ブシューって!!」
ぶしゅーってインクが手にベタベタです。
ち、畜生めこの野郎!
冬の季節なんてこんなもんだぜ。
まったくもってけしからんぞ。
「ねっ、あんた馬鹿?」
サユ、冬の時期にそんなマイナス180℃の
視線を送ったら凍死しちゃう。
「サユ、冬なんだからもっとホットな対応
をあたしは期待しているっ!」
「あんた甘やかすと調子乗るでしょ。」
「なっ!!そりゃ、サユのデレは貴重だもの。
少しはホットな話題をくれ。」
ケータイを弄りながらあたしにティッシュを
渡してくれるサユはこう見えて優しいのである。
「制服汚してない?」
「う、うん!何とか。だが、手が血みどろならぬ
インクどろなんだけども。」
「その言い方やめなさい。」
「はーい。」
ティッシュじゃ落ないみたいだ。
嫌だな、冬の水道水って極限の極めだ。
家とは違って学校の公共施設のトイレって
冷たい水しか出ないから出来る限り使わないように
したいところなんだけど、これはガッツリ洗わないと
落ないと思われる。
いやー、地獄だわ!極寒の季節恐るべしだ。